犬と路線バスに乗るときのルール
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犬を連れて路線バスに乗りたいとき、まず気になるのは「そもそも乗れるのか」「キャリーバッグならどんな条件でもいいのか」という点ではないでしょうか。結論から言うと、路線バスでは、小型犬を「顔や足が出ない完全なケース」に入れ、手回り品の大きさと重さの範囲に収めれば、乗車できるバス会社が多い一方、ルールは会社ごとに違い、混雑時には断られることもあります。この記事では、確認できたバス会社の案内をもとに、犬とバスに乗る条件、ケースの寸法の確かめ方、乗車中のマナー、吠えたときの対応までを順に解説します。電車や新幹線のルールは、別の記事で紹介しています。
編集部の
- 条件は「顔や足が出ない完全なケース」と「手回り品の大きさ・重さの範囲」の2つ
- ルールはバス会社ごとに違い、混雑時は断られることもある
- ケースの3辺の合計と、犬を入れた重さを事前に測っておく
- 空いている時間帯を選び、家でキャリーに慣らしてから乗る
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01
結論:条件は「完全なケース」と「手回り品の範囲」

犬をバスに乗せるときの条件は、バス会社の案内を見ると、「犬が完全にケースの中に入っていること」と「ケースが手回り品として持ち込める大きさ・重さに収まっていること」の2点に集約されます。この2点を満たしていても、乗務員が安全を確保できないと判断した場合には、乗車をお断りされることがあります。
| 確認すること | 内容 |
|---|---|
| ケースの状態 | 顔や足などの体の一部が出ない、完全なケースに入れる |
| 大きさ・重さ | 犬とケースをあわせて、手回り品の上限内(確認できた会社では総重量10kg・総容積0.027㎥・長さ1m) |
| 乗車中 | ケースから体の一部を出さない・犬を出さない(小田急バスの案内) |
| ペットカート・スリング | 会社ごとに扱いが違う。乗る前に確認する |
| 混雑時 | 乗務員の判断で、乗車をお断りされることがある |
⚠️ ルールはバス会社ごとに異なります。この記事は、公式の案内で内容を確認できた会社を例にしています。お住まいの地域の路線では、乗る前に、利用するバス会社の案内や営業所に確認してください。
02
路線バスのペット乗車ルール:確認できた2社の例

路線バスのペットの扱いは、国で一律に決まっているわけではなく、バス会社ごとに定められています。ここでは、公式の案内で内容を確認できた2社を例に、共通点を整理します。
東急バスの案内
東急バスは、手回り品として、総重量10kg、総容積0.027㎥、長さ1m以内のものを車内に持ち込めるとしています。そのうえで、小型犬や猫などの愛玩用の小動物(ペット)は、ペットの顔や足などが露出しない完全なケースに入れて乗車する場合に限り持ち込めると案内しています。盲導犬・介助犬・聴導犬は、ケースなしで乗車できます。
ペットカートについては、安全上の理由から一般的なものは持ち込めないとされています。キャリー部分を取り外せるタイプは、ペットの入ったキャリーを外し、フレームを折りたたんで乗る場合に限り乗車できます。また、混雑などで他の乗客の安全が確保できないと判断された場合は、乗車を断られることがあります。
小田急バスの案内
小田急バスは、動物の車内への持ち込みは、法令により原則として禁止されていると説明しています。例外は身体障害者補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬)です。そのうえで、小型犬や猫などの愛玩用の小動物は、手回り品の上限(総容積0.027㎥、重さ10kg、長さ1m)を満たし、ペットの顔など体の一部が露出しないケースに入れた状態であれば持ち込めるとしています。
乗車中は、ペットの体の一部をケースから出したり、ケースから出したりしないよう求めています。動物が苦手な人やアレルギーのある人への配慮が必要なためです。ペットカートは、キャリー部分を外してフレームを折りたたむ必要があり、できない場合は乗車を断られます。混雑時など安全が確保できないときも、断られることがあります。他の乗客とのトラブルについては、運行会社は責任を負わないとも案内されています。料金については、このページに記載がなく、小田急バスへの確認が必要です。
2社に共通していること
- 犬は、顔や足が出ない「完全なケース」に入れることが条件
- ケースを含めて、手回り品の上限(10kg・0.027㎥・長さ1m)の範囲に収める
- 乗車中は、体の一部をケースから出さない・犬をケースから出さない(小田急バスの案内)
- ペットカートは、キャリーを外して折りたたむ場合に限られる
- 混雑時など、安全が確保できないと判断されると、断られることがある
ほかのバス会社でも似た内容のことが多いと考えられますが、必ず、実際に乗る会社の案内で確認してください。同じ会社でも、路線や営業所によって運用が異なる場合があります。
03
ケースが条件に合うか、寸法と重さで確かめる

「手回り品の上限に収まるか」は、ケースの外寸と重さで、乗る前に自分で確認できます。難しい計算はありません。
容積は「縦×横×高さ」で計算する
総容積0.027㎥は、27リットル(27,000立方センチ)にあたります。ケースの外寸(縦・横・高さ)を、センチで掛け合わせて1000で割ると、リットルの目安が出ます。たとえば外寸が40×17×26cmなら、約17.7リットルで、上限に収まります。46×25×35cmなら約40リットルで、上限を大きく超えます。
| ケースの外寸(例) | 計算した容積の目安 | 上限(27L)との比較 |
|---|---|---|
| 40×17×26cm | 約17.7L | 収まる |
| 38×20×40cm | 約30.4L | 超える |
| 46×25×35cm | 約40.2L | 大きく超える |
この計算は、外寸が表示されたキャリーの目安を知るためのものです。実際の判断は、バス会社が行います。ストラップや持ち手を含めた長さが1m以内かも、あわせて確かめましょう。
重さは「犬+ケース」であわせて10kg
重さの上限は、確認できた会社では10kgです。ここには、犬の体重だけでなく、ケース自体の重さと、中に入れるものも含めて考える必要があります。たとえばケースが1.5kgなら、犬が8kg台までが目安です。対応体重が「〜10kg」と書かれたキャリーでも、10kgの犬を入れると、総重量が上限を超えます。
どちらも「目安」です
上限を超えていても、乗れる会社がある可能性はあります。ただし、断られる可能性が高くなるため、乗る前にバス会社へ確認するのが確実です。
04
顔出し・メッシュ・ペットカート・スリングはバスで使える?

お出かけ用のキャリーには、顔を出せるタイプや、メッシュの窓が付いたタイプがあります。バスの条件と照らすと、次の点に注意が必要です。
顔出しタイプは、バスでは顔を出せない
東急バスも小田急バスも、「顔や足などが露出しない」ことを条件にしています。つまり、普段は顔を出して使うタイプのキャリーでも、バスに乗っている間は、上部を閉じて顔が出ない状態にする必要があるということです。上部が開いたままの形のキャリーは、条件に合わない可能性があります。
メッシュ窓は、会社によって扱いが違う可能性がある
メッシュの窓があると、空気が通って犬が過ごしやすくなります。ただし、メッシュ越しに犬の顔や体が見えても、「完全なケース」と認められるかは、会社の判断によります。バス会社の案内には、メッシュ窓についての記載が見当たらないため、乗る前に確認しておくと安心です。
ペットカートは「キャリーを外して折りたたむ」ことが前提
キャスター付きのペットカートは、確認できた2社とも、一般的なものは持ち込めないとしています。キャリー部分を取り外せるタイプで、ペットの入ったキャリーを外し、フレームを折りたたんで乗る場合に限り、乗車できるとされています。キャリーカートの選び方や、ハードとソフトの違いは、犬のキャスター付きキャリーの選び方で解説しています。
スリングや前抱きのリュックは、条件を満たしにくい
2社の案内では、スリングや抱っこリュックについての記載は確認できませんでした。ただし、これらは構造上、犬の顔や体が外に出る形のものが多く、「体の一部が露出しない完全なケース」という条件を満たしにくいと考えられます。バスに乗る日は、全身が入って、閉じられるタイプのキャリーを選ぶのが無難です。
05
バスの条件と照らして見る、キャリーの寸法と形

ここまでの条件をふまえて、ワンダーバッグのキャリーを、外寸から計算した容積と、対応体重で見比べてみましょう。容積は、外寸の3辺を掛け合わせた目安です。実際にバスに乗れるかは、バス会社の判断になります。
| 商品 | 外寸の目安 | 容積の目安 | 対応体重 |
|---|---|---|---|
| ボストン型の軽量キャリー | 40×17×26cm | 約17.7L | 〜4kg |
| キルティングの折りたたみキャリー | 44×18×28cm | 約22.2L | 〜10kg(総重量に注意) |
| リボン付きの通気トート | 39×20×30cm | 約23.4L | 〜6.8kg |
| オックスフォードの大きめボックス | (外寸の記載なし) | 容量32L | 〜8kg |
「対応体重」は、犬だけの体重の目安で、ケースの重さは含みません。バスの重さの上限は、ケースを含めた10kgで考えるため、対応体重が大きいものほど、実際には余裕がなくなります。
06
バスの条件に近いサイズのキャリー3点

ワンダーバッグのキャリーから、バスの手回り品の目安(27L以内)に収まるかどうかという視点で、形の違う3点を取り上げます。価格は税込みの最安値で、対応体重は目安です。バスでは「顔や足が出ない完全なケース」が条件になるため、上部を閉じられるかや、大きさが条件に合うかも、あわせて見てください。
PICK 01容積約17.7L。上部にフラップのある、軽いボストン型
犬 キャリーバッグ ボストン型 軽量 〜4kg 全3色
¥9,980〜(税込)
外寸40×17×26cmで、容積の目安は約17.7Lと、バスの手回り品の上限(27L)に余裕で収まる大きさです。軽いポリエステル素材で、持ち運びもラクです。対応体重は〜4kgと、超小型犬向けのコンパクトなキャリーです。
- 対応体重
- 〜4kg
- 外寸
- 40×17×26cm(容積の目安 約17.7L)
- 素材
- ポリエステル
- カラー
- クリームイエロー/ミントブルー/パフストライプ
PICK 02形がしっかり。ただし、容量32Lは大きめ
犬 キャリーバッグ オックスフォード 大容量 ブラック
¥6,980〜(税込)
丈夫なオックスフォード生地で形がくずれにくい、ボックス型のキャリーです。通気メッシュ付きで、手持ちと肩掛けの2WAYです。容量が32Lあるため、バス会社の上限(27L)を超えるおそれがあります。バスよりも、通院や長めの移動に向いています。
- 対応体重
- 〜8kg目安
- 容量
- 32L
- 素材
- オックスフォード生地/通気メッシュ
- カラー
- ブラック
PICK 03上が開いた形。バスでは条件に合わない場合も
犬 トートバッグ リボン付き 通気 全3色
¥4,980〜(税込)
リボンが目を引く、やわらかな素材のトート型キャリーです。外寸39×20×30cmで、容積の目安は約23.4L。大きさは条件に収まりますが、上が開いて顔が出る形のため、バスでは顔や足が出ない状態にできないと、条件に合わない可能性があります。
- 対応体重
- 〜6.8kg
- 外寸
- 39×20×30cm(容積の目安 約23.4L)
- 特徴
- 上が開いたトート型/通気穴
- カラー
- 3色
| キャリー | 容積の目安 | バスでの使いやすさ | 価格(税込) |
|---|---|---|---|
| ボストン型・軽量 | 約17.7L | サイズに余裕。上部にフラップあり | ¥9,980〜 |
| オックスフォード・大きめ | 容量32L | 大きめで、条件を超えるおそれ | ¥6,980〜 |
| リボン付きトート | 約23.4L | サイズは収まるが、上が開いた形 | ¥4,980〜 |
07
乗る前に準備しておくこと

犬にとってバスは、揺れる、停まる、知らない人が近くにいるなど、緊張しやすい環境です。乗る前の準備で、犬の負担をかなり減らせます。
キャリーに慣れさせておく
ふだん使わないキャリーに、いきなり入れてバスに乗ると、犬は不安になり、鳴いたり暴れたりしやすくなります。家でキャリーを床に置き、中でおやつを食べさせるところから始めて、入って落ち着けるようになってから、短い距離の外出で練習しましょう。慣れさせ方は、スリングの例ですが、犬のスリングの入れ方・使い方の手順も参考になります。
乗る日の朝のチェックリスト
- トイレを済ませておく(食事は、乗る2〜3時間前までに、少なめに)
- ケースの上部が閉じられるか、ファスナーやバックルが壊れていないか
- 外寸と重さが、バス会社の上限に収まっているか
- 中にタオルや、いつも使っているマットを入れて、足元を安定させる
- おやつなど、においの強いものは、ケースの外のバッグにしまっておく
- 空気の通り道(通気口・メッシュ)を、荷物でふさがない
乗り物酔いが心配なとき
犬も、乗り物で酔うことがあります。あくびが増える、よだれが多い、落ち着かない、震えるといった様子は、酔いのサインとされることがあります。ケースが揺れすぎないよう、膝や足元で安定させ、こまめに様子を見ましょう。酔いやすい子や、体調に不安がある子は、乗る前に獣医師に相談してください。薬の使用は、自己判断せず、獣医師の指示に従います。
08
バスに乗ってからのマナーと乗り降りのコツ

ルールを守っていても、他の乗客への配慮が欠けると、トラブルになりかねません。バスは車内が狭く、犬が苦手な人やアレルギーのある人もいます。
乗る時間帯と席を考える
朝夕の通勤・通学の時間帯は、車内が混み、乗車を断られやすくなります。できるだけ空いている時間帯を選ぶのが基本です。座席は、周りに人が少ない席を選び、ケースは、足元や膝の上に置いて、通路や乗降口をふさがないようにします。優先席の近くや、混み合う乗降口の前は避けましょう。
ケースは、体の前で抱えるか、足の間に置く
バスは急に停まったり、曲がったりします。ケースを網棚や座席の外側に置くと、落ちたり、揺れが大きくなったりします。膝の上でしっかり抱える、または足の間に置いて、両足で挟むと安定します。ストラップが長いキャリーは、床に垂れないように、持ち手を短くしておきます。
乗り降りは、ゆっくり
乗降のときは、ケースを体の前で抱え、手すりをしっかり持ちます。急がず、周りの人の動きを見ながら乗り降りしましょう。ケースが大きいと、乗降口で引っかかることがあります。コンパクトなケースのほうが、動きやすくなります。
犬が鳴いたときの対応
- 声をかけたり、ケースの上から軽くなでたりして、落ち着かせる
- ケースに、通気を確保したうえで、薄いタオルをかけて、外が見えにくくする
- それでも鳴き止まないときは、次のバス停で降りて、落ち着かせる
- 鳴き声が大きく、周囲の迷惑になりそうなら、無理に乗り続けない
日ごろから、短い距離で練習しておくと、鳴くことも減りやすくなります。ただし、犬がひどく怖がっているときは、無理をさせず、別の移動手段に切り替えましょう。
09
乗車を断られたら・バス以外の選択肢

条件を満たしていても、混雑時や、運転士が安全を確保できないと判断した場合は、乗れないことがあります。そのときのために、代わりの手段を考えておくと慌てません。
- 時間をずらして、空いている便に乗る
- タクシーやペット対応のサービスを使う(事前に、ペットの同乗が可能か確認)
- 電車での移動に切り替える(ルールは新幹線・電車で使える犬のキャリーで解説)
- 近い距離なら、歩いて移動する。小型犬なら、途中だけキャリーで運ぶ方法もある
高速バスや貸切バス、コミュニティバスは、路線バスとは扱いが異なることがあります。この記事で確認した内容は、路線バスの案内です。ほかの種類のバスは、事業者ごとの案内を必ず確認してください。
10
よくある質問(FAQ)

犬は路線バスに乗せてもいいのですか?
バス会社が定める条件を満たせば、乗車できる会社が多いです。確認できた東急バスと小田急バスは、小型犬などを、顔や足が出ない完全なケースに入れ、手回り品の大きさと重さの範囲に収める場合に、持ち込みを認めています。ただし、会社ごとにルールが違い、混雑時には断られることもあるため、乗る前に確認してください。
犬のバス料金は、かかりますか?
料金の扱いは、バス会社によって異なります。確認できた2社のページには、ペットの料金についての記載がありませんでした。料金は、利用するバス会社に直接確認するのが確実です。
犬をケースから出して、膝にのせて乗ってもいいですか?
小田急バスは、乗車中にペットをケースから出したり、体の一部を出したりしないよう求めています。動物が苦手な人やアレルギーのある人への配慮のためです。東急バスも、顔や足が露出しない完全なケースを条件にしています。犬は、乗っている間ずっと、ケースの中に入れておきます。
ペットカートやスリングでバスに乗れますか?
ペットカートは、確認できた2社とも、キャリー部分を取り外して、フレームを折りたたむ場合に限ります。スリングについての記載は確認できませんでしたが、顔や体が外に出る形のものが多いため、条件を満たしにくいと考えられます。乗る前に、バス会社へ確認してください。
バスで犬が鳴いてしまったら、どうすればいいですか?
声をかけて落ち着かせ、通気を確保したうえで、薄いタオルをかけて外が見えにくくします。それでも鳴き止まないときは、次のバス停で降りて落ち着かせましょう。日ごろから、家でキャリーに慣れさせ、短い距離で練習しておくと、鳴きにくくなります。詳しくは「キャリー・リュックを嫌がる犬の慣らし方」で解説しています。
11
まとめ

犬と路線バスに乗るときは、「顔や足が出ない完全なケースに入れる」「手回り品の大きさと重さの範囲に収める」の2点を守ることが基本です。確認できた東急バスと小田急バスの案内は、どちらもこの2点を条件にしていました。
ルールはバス会社ごとに違い、混雑時には断られることもあります。必ず、乗る会社の案内を確認し、空いている時間帯を選び、犬を家でキャリーに慣らしてから、無理のない範囲で乗りましょう。体調に不安がある子は、獣医師に相談してください。
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参考・出典
本記事は、公的機関・動物病院・事業者の公開情報を参考に作成しています。
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