キャリー・リュックを嫌がる犬の慣らし方
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愛犬がキャリーバッグやケース、リュックを見ただけで逃げる、入れても暴れる、鳴き続ける。そんな姿を見ると、「うちの子は向いていないのかな」と不安になりますよね。でも、嫌がる多くの理由は、性格ではなく「入った経験」と「慣らす順番」にあります。この記事では、犬がキャリーを嫌がる理由と、おやつと時間を使って少しずつ慣らす7つのステップ、リュックを怖がる子の慣らし方、やってはいけないことを解説します。スリングの慣らし方は、別の記事で紹介しています。
編集部の
- 慣らしのコツは「好きな場所にする」「順番を守る」「急がない」の3つ
- 嫌がる理由の多くは、性格ではなく入った経験と慣らす順番
- 出入り口が広く、中が見える形のキャリーは慣らしやすい
- 嫌がるそぶりが出たら、1つ前の段階に戻る
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01
結論:慣らしは「好きな場所にする」「順番を守る」「急がない」の3つ

犬がキャリーを嫌がるのは、キャリーの中で嫌なことがあった、または、中に入る意味がわからなくて不安、という理由がほとんどです。無理に入れ続けると、「キャリー=嫌なことが起きる箱」という印象がどんどん強くなります。
逆に、キャリーを「安心できる、おいしいことが起きる場所」に変えてあげれば、嫌がる子でも少しずつ受け入れられるようになります。基本の考え方は、次の3つです。
| 考え方 | 具体的にすること |
|---|---|
| 好きな場所にする | 普段からキャリーを部屋に出しておき、中でおやつやごはんを食べさせる |
| 順番を守る | 「近づく→入る→扉を閉める→持ち上げる→移動する」を、1段階ずつ進める |
| 急がない | 嫌がるそぶりが出たら、1つ前の段階に戻る。数日〜数週間かかる子もいる |
環境省の防災パンフレットでも、ケージやキャリーバッグは動物病院に行くときだけ使うのではなく、日頃から扉を開けて部屋に置き、くつろいだり眠ったりできる「安心できる場所」として慣れさせておくことが勧められています。また、苦手なことは無理強いせず、おやつやおもちゃなど好きなものを使って、時間をかけて慣らすとされています。
⚠️ 強い震え、パニックのような様子、よだれが止まらない、嘔吐などが見られるときは、慣らしを中断してください。体調や痛みが原因のこともあるため、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
02
犬がキャリーを嫌がる主な理由

嫌がる理由がわかると、慣らし方の見直しにも役立ちます。よくある理由は、次の4つです。
理由1:閉じ込められる不安
扉やファスナーを閉められ、身動きがとれなくなる経験は、犬にとって不安なものです。特に、いきなり閉じられたり、中で急に持ち上げられたりすると、「出られない」という印象が残りやすくなります。
理由2:キャリーに入ると、嫌な場所へ行くと覚えている
キャリーに入れて出かけた先が、動物病院や車での長い移動など、犬にとって苦手な場所だと、「キャリーを見る=嫌なことが始まる」と結びついてしまいます。キャリーを出すのが、通院の日だけになっていないか、振り返ってみましょう。
理由3:においや音、感触が初めてで落ち着かない
買ったばかりのキャリーは、においがなじんでおらず、ファスナーの音や生地の手ざわりも初めてです。犬によっては、これだけで警戒することがあります。普段使っているタオルを入れるなど、安心できるにおいを足してあげましょう。
理由4:サイズや形が合っていない
狭くて体を動かせない、底がたわんで足元が不安定、中が暗い、といった条件も、嫌がる原因になります。体重の目安だけでなく、立って向きを変えられるか、楽に伏せられるかも確認してみてください。サイズの測り方は、犬種別キャリーバッグの選び方で紹介しています。
03
キャリーバッグ・ケースに慣らす7つのステップ

ここでは、キャリーバッグやケースに慣らす手順を、7つのステップで紹介します。1日で全部進める必要はありません。犬が落ち着いていられる段階で、何日か続けてから次に進みましょう。
始める前の準備
- キャリーは、リビングなど犬がよくいる場所に出しておく(しまい込まない)
- 扉やファスナーは開けたままにして、中に使い慣れたタオルを敷く
- おやつは、普段より特別なもの(小さくちぎれるもの)を用意する
- 犬の体調がよく、落ち着いている時間を選ぶ(食後すぐや興奮している時は避ける)
ステップ1:置いておくだけで、近づいたらほめる
まずは、キャリーを床に置いておくだけにします。犬が自分から近づいたり、においをかいだりしたら、声をかけておやつをあげましょう。入らせようとしなくて大丈夫です。数日、この状態で「キャリーがあっても平気」と思えるようにします。
ステップ2:入口の近くで、おやつをあげる
キャリーの入口のそばで、おやつをあげます。犬が慣れてきたら、おやつを少しずつ奥に置いて、頭を入れたらほめます。このとき、犬が自分で動いて入るのを待つのがコツです。
ステップ3:中でおやつを食べさせる
犬が前足や体を入れるようになったら、中でおやつを食べさせます。外に出てもかまいません。「入るとおいしいものがもらえる」と覚えてもらうのが目的です。ごはんの器をキャリーの中に置いて、食べさせる方法もあります。
ステップ4:扉を閉めて、すぐ開ける
中で落ち着いて食べられるようになったら、食べている間に扉やファスナーを静かに閉め、すぐ開けます。閉める時間は、1〜2秒から始めましょう。環境省のパンフレットでも、食べている間に扉を閉め、食べ終わる前に開けて、閉じ込められたと思わせないようにすること、閉める時間を少しずつ長くすることが紹介されています。
ステップ5:扉を閉める時間を、少しずつ延ばす
扉を閉めても平気な様子なら、数秒、10秒、30秒と、閉めておく時間を少しずつ延ばします。犬が鳴いたり、ひっかいたりしたら、時間を延ばしすぎたサインです。鳴いている最中に開けると「鳴けば出られる」と覚えやすいため、落ち着いた瞬間に開けるようにしましょう。
ステップ6:扉を閉めたまま、持ち上げる
扉を閉めても落ち着いていられるようになったら、キャリーを少しだけ持ち上げて、すぐ下ろします。持ち上げる高さと時間を、少しずつ増やします。最初は、飼い主さんがしゃがんだまま、床の近くで持ち上げると、犬が怖がりにくくなります。
ステップ7:室内で数歩歩く→短い外出へ
持ち上げても平気になったら、室内を数歩歩きます。それも落ち着いて過ごせたら、玄関先や家の周りなど、短い外出に進みましょう。最初の外出は、犬が好きな場所(公園など)にすると、キャリーに対するいい印象が残ります。
| 段階 | 犬の様子の目安 | 進める目安 |
|---|---|---|
| ステップ1〜2 | 自分から近づく、においをかぐ | 数日〜1週間 |
| ステップ3 | 中でおやつを食べる | 数日〜1週間 |
| ステップ4〜5 | 扉を閉めても、落ち着いている | 1〜2週間 |
| ステップ6〜7 | 持ち上げ・移動でも、体がこわばらない | 1〜2週間 |
目安の日数は、あくまで参考です
子犬や、過去に嫌な経験がある犬は、もっと時間がかかることがあります。「昨日できたのに今日はできない」という日があっても、焦らず、1つ前の段階に戻れば大丈夫です。
04
慣らしやすいキャリーの形とは

慣らしやすさは、キャリーの形にも左右されます。次の点を目安に確認してみましょう。
| 確認する点 | 慣らしやすい理由 |
|---|---|
| 入口が広く開く | 犬が自分から入りやすく、出し入れもしやすい |
| 底がしっかりしている | 足元が安定して、不安になりにくい |
| 形がくずれにくい | 持ち上げても中が狭くならない |
| 通気がよく、外が見える窓がある | 閉じ込められた感じがやわらぐ |
| 体重に余裕がある | 体が窮屈にならず、楽な姿勢でいられる |
次の「慣らしやすい形の商品」では、これらの点に当てはまるワンダーバッグのキャリーとリュックを4つ紹介します。小型犬向けのキャリー全体は小型犬のキャリーバッグおすすめ5選でも比べられます。
05
慣らしやすい形の、ワンダーバッグのキャリー・リュック4選

ワンダーバッグの商品から、入口が広い、底が安定している、形がくずれにくい、前後2WAYで使えるといった、慣らしやすさにつながる特徴をもつキャリーとリュックを4つ選びました。価格は税込みの最安値で、対応体重は目安です。
PICK 01入口が大きく開く、まあるいシェル型
犬 キャリーバッグ シェル型 キルティング 大きめ
¥7,980〜(税込)
丸みのあるシェル型で、口が大きく開くキルティングキャリーです。ふっくらした中綿が体をやさしく支えます。大きめのサイズで、入口が広いので、犬が自分から入りやすい形です。
- 対応体重
- 〜10kg目安
- 素材
- ポリエステル/中綿入り
- 形状
- シェル型
- カラー
- ミルキーホワイト
PICK 02底板入りで安定。外が見える窓つき
犬 キャリートート キャンバス 底板付き 全4色
¥4,980〜(税込)
硬い底板が入ったキャンバス地のキャリートートです。底がたわまないので、中の子の姿勢が安定します。側面のメッシュ窓から風が通り、外の様子も見えるので、閉じ込められた感じがやわらぎます。
- 対応体重
- 〜7.5kg
- 素材
- キャンバス生地/底板入り/通気メッシュ
- 形状
- トート型
- カラー
- クリーム/ブラウン/グリーン/ミルクティーピンク
PICK 03形がくずれにくい、32Lの大きめボックス型
犬 キャリーバッグ オックスフォード 大容量 ブラック
¥6,980〜(税込)
容量32Lのゆとりあるボックス型キャリーです。丈夫なオックスフォード生地で形がくずれにくく、持ち上げても中が狭くなりにくい作り。手持ちと肩掛けの2WAYで、通気メッシュ付きです。
- 対応体重
- 〜8kg目安
- 素材
- オックスフォード生地/通気メッシュ
- 形状
- ボックス型
- カラー
- ブラック
PICK 04前でも後ろでも使える、巾着付きの2WAYリュック
犬 抱っこリュック 前後2WAY 巾着 〜6.8kg 全3色
¥4,980〜(税込)
前抱きにも背負いにも使える2WAYのリュックです。上部は巾着になっていて、顔を出したまま口元を絞れます。まず前抱きで慣らしてから、背負いに進むなど、段階を分けて使えます。外ポケット付きです。
- 対応体重
- 〜6.8kg
- 素材
- ポリエステル
- 形状
- リュック型(前抱き・背負い)
- カラー
- ベージュ/ブルー/グリーン
| タイプ | 対応体重 | 慣らしやすいポイント | 価格(税込) |
|---|---|---|---|
| シェル型 | 〜10kg目安 | 入口が広い・中綿で包む | ¥7,980〜 |
| 底板入りトート | 〜7.5kg | 底が安定・外が見える窓 | ¥4,980〜 |
| ボックス型 | 〜8kg目安 | 形がくずれにくい・32L | ¥6,980〜 |
| 2WAYリュック | 〜6.8kg | 前抱きから段階的に慣らせる | ¥4,980〜 |
06
リュックを嫌がる・怖がる犬の慣らし方

リュックは、キャリーバッグと違って、飼い主さんの体に着けて、揺れながら移動するのが特徴です。そのため、犬が怖がる理由も、「閉じ込められる」だけでなく、「体が持ち上がる」「揺れる」「飼い主の顔が見えにくい」など、いくつかあります。
キャリーバッグへの慣らしと同じく、まずはリュックを「何もしない物体」から「いいことが起きる場所」に変えるところから始めます。リュックの選び方や着け方は、犬のリュックおすすめ5選で解説しています。
- 床に置いて、においに慣れる:リュックを部屋の床に置き、犬が近づいたらおやつをあげる。
- 中でおやつを食べさせる:リュックの口を大きく開け、入ったらほめる。扉がない場合は、巾着やファスナーは開けたままにする。
- 入れたまま、床で少し過ごす:犬がリュックの中で落ち着いていられるか見る。
- 手で持ち上げる(背負わない):リュックを体に着けず、床の近くで両手で持ち、すぐ下ろす。
- 飼い主が着けて、立ったままにする:犬を入れる前に、まず飼い主だけがリュックを着け、ストラップの音や感触に慣れてもらう。次に犬を入れ、立ったまま少しだけ過ごす。
- 室内で、ゆっくり数歩歩く:揺れが少ない歩き方で、短時間から。
- 近所で、短い時間だけ使う:公園など、犬が安心できる場所までの短い距離から始める。
犬の様子を、ときどき確認することも大切です。前抱きなら顔が見えますが、背負うタイプは見えにくいため、こまめに立ち止まって、呼吸や表情を確かめる習慣をつけましょう。暑い日や長時間の使用は避けてください。
スリングを嫌がる場合は、入れ方や慣らし方の手順が異なります。犬のスリングの入れ方・使い方を参考にしてください。
07
慣らすときにやってはいけないこと

慣らしの途中で、つい、やってしまいがちな行動があります。次のことは避けましょう。
| やってはいけないこと | 避けたい理由 |
|---|---|
| 嫌がるのに、無理やり押し込む | 「キャリー=無理やり閉じ込められる」と覚えてしまう |
| 鳴いている間に、扉を開けてあげる | 「鳴けば出られる」と覚え、鳴き続けるようになる |
| 叱る、キャリーの中で長時間放置する | 怖い印象が強まり、近づかなくなる |
| 通院などの嫌な外出のときだけ、キャリーを出す | キャリーを見ると嫌な予感がするようになる |
| 慣れていないのに、いきなり長距離を移動する | 落下や飛び出し、強いストレスにつながる |
また、扉を閉めたあとで、中の犬をのぞき込んで何度も声をかけるのも、犬の興奮を高めることがあります。落ち着いている間は、静かに見守りましょう。
08
うまくいかないとき・後戻りしたときの対処

慣らしの途中で、犬が急に嫌がるようになることもあります。そんなときは、次のように見直してみてください。
- 1つ前の段階に戻る:扉を閉めるのを嫌がったら、扉を開けたまま食べさせる段階に戻す
- おやつを見直す:より好きな、においの強いおやつに変えてみる
- 置き場所を変える:人通りが多く、落ち着かない場所なら、静かな場所に移す
- キャリーのサイズ・形を見直す:狭い、底が不安定、中が暗いなど、キャリー側の問題がないか確認する
- においを足す:飼い主さんが着たあとの服や、普段使っているタオルを入れる
それでも嫌がる、強い不安やパニックの様子が続く場合は、獣医師や、犬のしつけ・行動の専門家(トレーナー)に相談することをおすすめします。体の痛みや病気が、嫌がる理由になっていることもあるためです。
通院や電車など、具体的な場面での使い方は、動物病院にキャリーがないときの連れて行き方や、新幹線・電車で使える犬のキャリーも参考になります。
09
よくある質問(FAQ)

犬がキャリーを嫌がるのは、性格のせいですか?
性格だけで決まるわけではありません。閉じ込められた経験や、通院など嫌な場所に連れて行かれた経験、においや音への警戒、サイズの不一致などが重なっていることが多いです。順番を守って慣らせば、受け入れられるようになる子も少なくありません。
キャリーに慣れるまで、どのくらいかかりますか?
犬によって異なります。数日で慣れる子もいれば、数週間かかる子もいます。子犬や、過去に嫌な経験がある犬は、特に時間がかかることがあります。焦らず、犬の様子に合わせて進めましょう。
キャリーの中で鳴いたら、出してあげてもいいですか?
鳴いている最中に出すと、「鳴けば出られる」と覚えてしまうことがあります。一瞬でも静かになったときに扉を開けて、落ち着いたことをほめましょう。強い恐怖やパニックの様子があるときは、無理をせず、いったん中止して獣医師に相談してください。
リュックを背負うと暴れます。どうすればいいですか?
いきなり背負わず、リュックを床に置いてにおいに慣れる、中でおやつを食べる、手で持ち上げる、という順に段階を踏みましょう。飼い主さんが先にリュックを着けて、ストラップの感触に慣れてもらうのも有効です。暴れるときは危険なので、無理に使わず、体調の確認もしてください。
スリングも同じ方法で慣らせますか?
基本の考え方(無理強いしない、好きなものを使う、少しずつ進める)は同じですが、スリングは体に沿う形のため、入れ方や持ち方の手順が異なります。詳しくは、犬のスリングの入れ方・使い方の記事を参考にしてください。詳しくは「犬のスリングの入れ方・使い方|嫌がる子の慣らし方」で解説しています。
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まとめ

犬がキャリーやリュックを嫌がるときは、「好きな場所にする」「順番を守る」「急がない」の3つを意識して、おやつと時間を使って少しずつ慣らしましょう。
無理に入れず、嫌がるそぶりが出たら1つ前の段階に戻ることが、結果的にいちばんの近道です。強い恐怖や体調の不安があるときは、獣医師やトレーナーに相談してください。
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